懐かしい場所

ヴィッキーとブリックレーンへ。ここはイーストエリアの最も旬な場所。わたしは2011年にこのエリアの真ん中にある設計事務所で働いていた。まだロンドンに着いて間もない頃、ポートフォリオだけ抱えてやってきたあの頃。

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スピタルフィールドマーケットの中、それから事務所の裏にあるマーケットの屋台がたくさんひしめく通りでよくランチを買って、隣にある教会の階段の裾にボスと並んで座って食べたりしていた懐かしい場所。

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ヴィッキーは以前から友達のイシュファンのパートナーで、今は私の隣人でもある。記号論を専門にする彼女は私と同い年。去年ロシアからイシュファンの奥さんになるためにロンドンにやってきて、その論理的な思考で見事に不況の中その専門分野で今年のはじめに仕事を得て意気揚々と仕事を楽しんでいる。2011年よりは景気は回復してきているようではあるが、私の周りの友人アーティストはやはり定職につくのに困難を極めている。フリーランスのスタイルや、いろいろな形でみんな仕事はしているものの、マスターを出ていても、そして外国人でなくても、「ふらふら」している人はたくさんいる。最初からあきらめずに最後まで目標に到達するポジションを探し続け、実現すると決めていた彼女はそれを見事に達成しており、それでも1年を費やしたその過程の話を語ってくれた。芯のある彼女の話はどれも道理が通っていて、面白い。

 

夕方からステファノに会う。彼は宇宙工学のポスドクをやっているが、わたしのダンス仲間である。彼は最近オーディションに受かってバレーカンパニーとコントラクトを結んだらしく、忙しい仕事と両立してリハーサルを楽しんでいる。研究を始める前の10代と20代の前半まではバレーダンサーとして踊っていたらしく、ベースがあるので今もクラスを受けながら受けれるものがあればオーディションに参加し、ダンサーライフも続けているこれまたポジティブな人種の一人である。私の住む街エンジェルまで来てくれて、好きなスポットのひとつ、運河の横を案内して歩きながら1年の間にあった出来事をお互いに話しながら散歩した。

 

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わたしは周りの人間に恵まれている。彼らを見ていると物事を前に進めて行くエネルギーがどんなものだったか、忘れないで進んで行けるような気がしている。